ギターの構え方について、見よう見真似でやっているが、「ギターが弾きづらい」と思って悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
ギターの初心者でもよく「基本的な構え方を知らない」ことも多く、ちゃんと練習しているのになかなか上達しないと悩んでいる方が多いのも事実です。
そこで、今回はギターの構え方の基本についてまとめましたので、是非、参考にしてください。
目次
ギターの座るときの構え方
まず最初にギターの座るときの構え方ですが、ギターの構え方にも基本があり、構え方でギターの弾きやすさが大きく変わります。
よくギター初心者が弾きにくい構え方でギターの練習を続けてしまい、いつのまにか「変なクセ」がついてしまったり、しっかりと練習を続けているのに「なかなか上達しない」といったことが起こってしまいます。
そうならないように、しっかりと構え方の基本を知ってギターが弾きやすいフォームを見つけていきましょう。
エレキギターの座るときの構え方
エレキギターの座るときの構え方ですが、まず椅子に座り「足をハの字」に開き、エレキギターのボディの側板が窪んでいる部分を太ももの付け根側におきます。
上記の画像はエレキギターを持って「足をハの字」に開いた真上からみた視点です。
椅子に座りエレキギターを持って「足をハの字」に開いたら、エレキギターのネックの角度を「体の正面からみて30度~45度の間あたり」にして、エレキギターのネックを握って構えれば基本の構え方のできあがりです。
上記の画像は、エレキギターを構えた真上からの視点です。
エレキギターのネックを握りにくい場合は、足の開き具合を調整して「エレキギターのネックを脱力して握れる」ようにしましょう。
アコースティックギター(アコギ)の座るときの構え方
次にアコギの座るときの構え方ですが、エレキギター同様に椅子に座り「足をハの字」に開き、アコギのボディの側板が窪んでいる部分を太ももの付け根側におきます。
上記の画像はアコギを持って「足をハの字」に開いた真上からみた視点です。
椅子に座りアコギを持って「足をハの字」に開いたら、アコギのネックの角度を「体の正面からみて30度~45度の間あたり」にして、アコギのネックを握って構えれば基本の構え方のできあがりです。
上記の画像は、アコギを構えた真上からの視点です。
アコギはエレキギターよりもボディーに厚みがあるので、足の開き具合やアコギを載せている太ももの場所を微調整をしましょう。
クラシックギターの座るときの構え方
クラシックギターは基本的に椅子に座って演奏することが多いです。
椅子にはやや浅めに腰を掛け、足を少し「ハの字」に開き、左足を足台に載せます。(足台はギターを正しく構えるために使用される道具のことです。)
クラシックギターのボディの側板の窪んだところを左足の太ももに載せ、目線を左にしたときにギターのヘッドが来るくらいネックを立てて構えます。
クラシックギターを持った構え方の真上から見た視点ですが、左足を載せている足台は「家にある本を積んだもの」でも良いですし、私のように「段ボールをガムテープで厚みを持たせて自作」したものでも良いです。
右足はかかとは「右側に椅子に沿ってかかとを後ろに引くようにする」感じでもっと寄せて弾いている方も多いです。
クラシックギターの構え方は「アコギでソロ・ギターを弾く人」なども使用している人は多いですので、「クラシックギターだけ」ではないことを知っておきましょう。
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ギターの立つときの構え方
まず最初にギターの立つときの構え方ですが、感覚的には「ギターを座って弾いている時と同様」になります。
しかし、よくギター初心者が「座って弾けるフレーズが立つと弾けなくなる」といったことが多々ありますので、そうらならないように注意点を交えながら解説していきます。
エレキギターの立つときの構え方
エレキギターの立つときの構え方は、エレキギターのネックの角度を「体の正面からみて30度~45度の間あたり」にして持ちます。
しかし、ここで注意点なのが、エレキギターのネックの角度を「地面から水平にみて45度あたり」にして持つと、左手がフィンガリングしやすく、右手がピッキングしやすい基本的なフォームのできあがりです。
ポイントは「ギターのストラップ」をしっかりと調整することで、上記の画像のように「座ったとき」と「立ったとき」の感覚が変わらず、どちらも弾きやすい構え方です。
エレキギターのかっこいい構え方で、エレキギターのネックを立てるスタイルがありますが、右手のピッキングの感覚が座って弾いているときと異なるので、立って弾けるようにピッキングの練習が必要です。
また、エレキギターのネックを水平にするスタイルがありますが、左手のフィンガリングフォームが常に手首をまげている状態なので、Fコードなどセーハをするようなフィンガリングがやりづらくなります。
このようにライブパフォーマンスを重視しているスタイルは「ネックを立てる」ときと「水平にする」ときは、フレーズによって柔軟に変えて対応している場合がほとんどです。
やはり推奨をするのはオーソドックスな基本の構え方ですが、「音楽は表現の自由」なので、自分のやりたいことや目指したいことと折り合いをつけながら、自分に適切な構え方を追求しましょう。
アコースティックギター(アコギ)の立つときの構え方
アコギの立つときの構え方は、エレキギターの立つときの構え方同様にネックの角度を「体の正面からみて30度~45度の間あたり」にして持ちます。
同じ注意点となりますが、アコギのネックの角度を「地面から水平にみて45度あたり」にして持つと、左手がフィンガリングしやすく、右手がピッキングしやすい基本的なフォームのできあがりです。
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ギターの左手の構え方
ギターの座るときと立つときの構え方の基本が理解できたところで、次は「左手のギターの構え方」の基本について解説していきます。
左手の構え方は「ロックフォーム」と「クラシックフォーム」がありますが、どちらも「左手の指が押弦しやすく」「ポジション移動もスムーズにする」ポイントは、「左手の肘の前後左右にゆとりがある」ことです。
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ギターの左手のロックフォームの構え方
ギターの「ネックを握りこむフィンガリング」をロックフォームといいます。
上記の画像はロックフォームを真正面からみた構え方で、親指がネックの上側から出し、人差し指の付け根あたりをネックの下側に添えてネックを握ります。
上記の画像はロックフォームを真上からみた構え方で、左手の「手根部」という「手の付け根あたりの窪みの部分」は少し余裕がある状態くらいにしてネックを握ります。
上記の画像はロックフォームを後ろからみた構え方で、左手の「親指と人差し指のアーチ部分がネックに軽く添えている」ようにしてネックを握ります。
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ギターの左手のクラシックフォームの構え方
ギターの「親指をネックの裏側の真ん中あたりにつけ、人差し指から小指でネックをはさむようになる形」をクラシックフォームといいます。
上記の画像はクラシックフォームを真正面からみた構え方で、人差し指の付け根部分をネックの下側に添えて支点を作り、弦を押さえていきます。(正面からは見えませんが親指がネックの裏側につけられています)
上記の画像はクラシックフォームを真上からみた構え方で、親指と差し指から小指でネックをはさむような形でフィンガリングをします。
FメジャーコードやBメジャーコードのようなセーハコード(人差し指で1弦から6弦すべての弦を押さえる)場合は、もう少し手首が返す感じになります。
上記の画像はクラシックフォームを後ろからみた構え方で、親指がネックの裏側で真ん中あたりにつけてネックをはさみこみます。
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ギターの右手の構え方
最後に「右手のギターの構え方」の基本について解説していきます。
右手の構え方は「ストローク」「ピッキング(単音)」「指弾き」などがありますが、ギターの二の腕あたりをボディに軽く載せると「右手のピッキングを安定させやすく」なります。
エレキギターの場合は、上記の画像のように肘より少し先の部分をボディーに軽くのせます。
上記の画像はエレキギターに二の腕をボディーに軽くのせていますが、力をいれすぎるとネックが少し反ってチューニングが狂うので、軽く載せるだけにしましょう。
アコギの場合も同様ですが、アコギは少しボディに厚みがありますので、上記の画像のように「二の腕の部分の肘の関節より」の部分をボディーに軽くのせます。
上記の画像はアコギに二の腕をボディーに軽くのせていますが、同じく力をいれすぎるとネックが少し反ってチューニングが狂うので、軽く載せるだけにしましょう。
ギターの右手のピックを使った構え方
ギターの右手のピッキング構え方は、和音などコードをかき鳴らす「ストローク」と単音などを鳴らす「ピッキング」があります。(通常はストロークもピッキングの一種ではありますが、ここでは分けておきます。)
ギターを右手でストロークをする場合は、ギターのボディーに軽く添えている二の腕の部分を支点に振り下ろしていきます。(右手をしっかり振ってストロークをする場合は、二の腕は離して行っても問題ありません。)
ギターを右手でピッキングをする場合は、狙った弦などを単音で弦をはじいて音を鳴らします。
基本的には「ダウンピッキング」「アップピッキング」を繰り返す「オルタネイトピッキング」が重要で、小指を弦の下側に添えるとピッキングが安定しやすくなります。
ただし、右手の小指をボディーに軽く添えて弾く方もいれば、小指を固定せずに浮かしてピッキングする方もいます。
また、コードストロークと同様に二の腕の部分をギターのボディーに軽く添えて支点を作ってあげると、ピッキングが安定しやすくなります。
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ギターの右手の指弾きの構え方
ギターの右手の指弾きの構え方も同様に、和音などコードをかき鳴らす「ストローク」と単音などを鳴らす「ピッキング」があります。
ピックを弾きの場合はピックを仕様してストロークを行いますが、指を使ったストロークの場合は、中指と薬指の爪あたりを仕様して弦をはじく方法が基本です。
ギターを右手で指弾きでピッキングする場合も同様に、小指を弦の下側に添えるとピッキングが安定しやすくなります。
また、指弾きの場合は「親指・人差し指・中指」で弾くスリーフィンガーと、「親指・人差し指・中指・薬指」で弾くフォーフィンガーが主流になっています。
※ただし、スリーフィンガーは「人差し指と中指の二本の指」で弾くことから、親指の本数は数えず「ツーフィンガー」と呼ばれることもあります。
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まとめ
ギターの構え方について基本的なフォームを解説してきましたが、いかがだったでしょうか。
ギターのフォームやフィンガリングは上達するにつれ徐々に変わってくるものですが、中級者でも「いつのまにかギターが弾きづらい構え方」になってしまっていることも多々あります。
そんなときに「基本となる構え方を見直すだけで弾けなかったフレーズが弾けた」なんてこともあるくらいです。
ギターの弾きやすい構え方の基本はありますが、「必ず守らなければならないもの」ではありませんので、フレーズやプレイスタイルに合わせて柔軟に調整していきましょう。