ギターの音量を足元で操作することができるボリュームペダルは、ダイナミクス系エフェクターに分類されるエフェクターです。
音量調節というシンプルな機能を活用することによって多彩な演奏を可能にしてくれるのはもちろん、エクスプレッションペダルとしてエフェクトの効き具合を足元で操作することもできます。
現代ではアルミ素材を使った頑丈で繊細な操作が可能なモデルや、エフェクターボードに組み込みやすい小さいボリュームペダルなど、選択肢が広くボリュームペダルの選び方に悩むことも多いかと思います。
そこで今回は、ギターエフェクターのボリュームペダルについて解説していき、人気機種や定番機種などを厳選してご紹介していきます。
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目次
- 1 ギターエフェクターのボリュームペダルとは
- 2 ギターエフェクターのボリュームペダルの種類
- 3 ギターエフェクターのボリュームペダルの使い方
- 4 ギターエフェクターのボリュームペダルのおすすめ
- 4.1 BOSS FV-50H / FV-50L
- 4.2 BOSS FV-30H / FV-30L / FV-30
- 4.3 BOSS FV-500H / FV-500L
- 4.4 ERNIE BALL 6166 / 6167 / 6168 / 6165
- 4.5 ERNIE BALL VP JUNIOR 250K / 25K
- 4.6 KORG EXP-2
- 4.7 KORG XVP-20
- 4.8 Mooer Leveline
- 4.9 DigiTech DOD Mini Volume
- 4.10 JIM DUNLOP DVP3 Volume X
- 4.11 JIM DUNLOP DVP4 Volume X Mini Pedal
- 4.12 SHIN'S MUSIC Perfect Volume Standard / Hybrid
- 4.13 SHIN'S MUSIC Baby Perfect Volume / Hybrid
- 5 まとめ
ギターエフェクターのボリュームペダルとは
ギターの「ボリュームペダル(VOLUME PEDAL)」とは、足元で音量をコントロールすることができるエフェクターのことを意味します。
ギター本体のボリュームノブやアンプのボリュームツマミは手で音量を操作する必要がありますが、ボリュームペダルを使うことで足で音量を操作することができるため、音量を手で操作する必要がありません。
音量調節というシンプルな機能ながらも、ボリュームペダルを一つ持っているだけで「歪み具合の調整」や「マスターボリュームの調整」はもちろん、「バイオリン奏法」が簡単にできるなど演奏の幅が広がります。
また、ボリュームペダルはエフェクトの効き具合を変えることができる「エクスプレッションペダル」として使われるなど、様々な使い方ができるエフェクターです。
ギターエフェクターのボリュームペダルの種類
ボリュームペダルの種類は大きくわけて「ハイインピーダンス」と「ローインピーダンス」の2種類があります。
ボリュームペダルを接続する位置により「インピーダンス(電気抵抗値)」の選び方が変わります。
ハイインピーダンスのボリュームペダル
ギターの直後にボリュームペダルを接続する場合は、ハイインピーダンスのボリュームペダルを使用します。
電池駆動ではないパッシブピックアップを搭載しているギターやベースはハイインピーダンス仕様なので、抵抗値の高い「ハイインピーダンス」が適しています。
また、エフェクターの後にペダルをつなげたい場合は、「出力側(前につないだエフェクター)」よりも「受け側(ペダル)」のほうがインピーダンスが高ければ問題なく使用可能です。
ローインピーダンスのボリュームペダル
エフェクター通過後やアンプのセンドリターンにボリュームペダルを接続する場合は、ローインピーダンスのボリュームペダルを使用します。
電池駆動のアクティブピックアップを搭載しているギターやベースはローインピーダンス仕様なので、抵抗値の低い「ローインピーダンス」が適しています。
また、ローインピーダンスのボリュームペダルにハイインピーダンスの信号が流れてきた場合、音質が変化してしまうので注意が必要です。
ギターエフェクターのボリュームペダルの使い方
ボリュームペダルは目的に合わせて幅広い使い方ができるエフェクターの一つです。
ギタリストによっては目的に合わせてボリュームペダルの使い方はいくつかあるため、代表的なボリュームペダルの使い方をご紹介していきます。
ボリュームペダルをマスターボリュームとして使用する使い方
ボリュームペダルをマスターボリュームとして使用する使い方です。
エフェクターの通過後やアンプのセンドリターンにボリュームペダルを接続することで、マスターボリュームとしてボリュームペダルを使用することができます。
曲調に合わせてギターの最終的な音量を調整したり、ギターソロなど音量を前に出したいときにボリュームブースターのように使用することができます。
ボリュームペダルをギター本体のボリュームとして使用する使い方
ボリュームペダルをギター本体のボリュームとして使用する使い方です。
ギターの直後にボリュームペダルを接続することで、ギター本体のボリュームとしてボリュームペダルを使用することができます。
歪ませたアンプやエフェクターへの入力ゲインを増減させることで歪み具合を調整したり、バイオリン奏法などボリューム操作が忙しいフレーズも手でなく足で操作することで演奏しやすくなります。
ボリュームペダルをエクスプレッションペダルとして使用する使い方
ボリュームペダルをエクスプレッションペダルとして使用する使い方です。
エクスプレッションアウトが搭載されているボリュームペダルをら外部コントロールに対応しているエフェクターに繋ぐことで、エフェクトの掛かり具合を足元で操作することが可能になります。
ただし、エクスプレッションアウトに繋ぐケーブルは、ステレオタイプのシールドを使用する必要がありますので、普通のギターとアンプを繋ぐモノラルタイプのシールドは使用できないので注意しましょう。
ギターエフェクターのボリュームペダルのおすすめ
ギターエフェクターのボリュームペダルのなかでも人気のある機種や定番とされている機種、名機などを厳選してご紹介していきます。
BOSS FV-50H / FV-50L
小型で軽量なボリュームペダルとして超定番となっている人気モデルです。
小型で軽量な樹脂製でありがなら踏み込みやすい適度な重さがあり、音量変化もスムーズで安定感のある使い心地によって多くのミュージシャンが使用しています。
基本的なインプットやアウトプットに加え、チューナーアウトやミニマムボリューム機能など基本的な機能を備えているのでおすすめです。
また、「BOSS FV-50H」はハイインピーダンス仕様、「BOSS FV-50L」はローインピーダンス仕様です。
BOSS FV-30H / FV-30L / FV-30
実用的でシンプルなボリュームペダルです。
やや小さめの作りがペダルボードに収まりやすいサイズになっており、アルミダイキャスト製の頑丈なボディに溝をつけることでは靴とのフィット感を高めてくれているため、非常に扱いやすい仕様になっています。
また、基本的なインプットやアウトプットに加え、チューナーアウトがついているだけですが、実用的でシンプルな機能になっています。
「BOSS FV-30H」はハイインピーダンス仕様、「BOSS FV-30L」はローインピーダンス仕様、「BOSS FV-30 エクスプレッションペダル」はエクスプレッションペダル仕様です。
BOSS FV-500H / FV-500L
操作性と耐久性に優れた使いやすいボリュームペダルです。
アルミダイキャスト製よる堅牢なボディで耐久性も抜群なのはもちろん、ラバーパッドを採用しているため踏み込み時に滑りにくいだけでなく、ペダルトルクの調整ができるなど確実なボリューム操作が可能です。
また、基本的なインプットやアウトプットに加え、エクスプレッションジャックやチューナーアウト、ミニマムボリューム機能など必要な機能を備えています。
「BOSS FV-500H」はハイインピーダンス仕様、「BOSS FV-500L」はローインピーダンス仕様です。
ERNIE BALL 6166 / 6167 / 6168 / 6165
安定した操作性が人気のボリュームペダルです。
アルミ素材で重量がある程度あるので安定性が高くペダル部分の面積も広いため、しっかりとした踏み応えで細かい操作がしやすい仕様になっています。
また、基本的なインプットやアウトプットに加え、チューナーアウトが備えられており、モデルによってアンプのチャンネルを切り替える機能、二台のアンプに音を振り分けられる機能などが選べます。
「ERNIE BALL 6166」はハイインピーダンス仕様、「ERNIE BALL 6167」はローインピーダンス仕様、「ERNIE BALL 6168」はアンプのチャンネルを切り替える仕様、「ERNIE BALL 6165」は二台のアンプに音を振り分けられる仕様です。
ERNIE BALL VP JUNIOR 250K / 25K
アーニーボールの定番ボリュームペダルを小型軽量化したモデルです。
現代のエフェクターボード事情にあわせてサイズダウンしたことで使い勝手も意識したモデルであり、滑らかに動くペダルの踏み心地で繊細な音量調節が行えることが人気となっています。
また、基本的なインプットやアウトプットに加え、チューナーアウトが備えられているため、シンプルで小型軽量化を実現した実用性を重視したボリュームペダルになっています。
「ERNIE BALL VP JUNIOR 250K」はハイインピーダンス仕様、「ERNIE BALL VP JUNIOR 25K」はローインピーダンス仕様です。
KORG EXP-2
軽量でコンパクトなボリュームペダル/エクスプレッションペダルです。
ローインピーダンス仕様で基本的なインプットやアウトプットに加え、エクスプレッションジャックが備えられており、ペダル側面のミニマムボリュームは「0%~約50%」まで設定が可能です。
通常のアナログ接続ボリュームペダルとしてはもちろん、パラメーター変更用のエクスプレッションペダルとしても使えるのが便利です。
KORG XVP-20
ロングセラーとなったアルミ製でスタイリッシュなデザインが魅力のボリュームペダル「KORG XVP-10」の後継機です。
ローインピーダンス仕様で基本的なステレオ出力・ステレオ入力端子を備えており、エクスプレッションジャックやミニマムボリュームのつまみで細かい設定が可能です。
また、ペダルのトルクを調整することでペダルの重さを変えることができるため、自分の好みの踏み心地を再現できるのも魅力です。
Mooer Leveline
Mooer Mini Seriesからミニサイズのボリュームペダルです。
フットペダル部分は折りたたみ式になっているので、使用時には開くことで踏み込み面積を広くできるのはもちろん、収納時には閉じることでよりコンパクトにすることができます。
また、電源を使用するアクティブ式を採用した特別な回路でハイインピーダンスとローインピーダンスどちらのインピーダンスにも対応しています。
DigiTech DOD Mini Volume
ギター・ベース用エフェクター、プリアンプ、プロセッサーなどを取り扱うアメリカのメーカーによるミニサイズのボリュームペダルです。
エフェクターボードに組み込みやすいコンパクトサイズでありながらフットコントロールの操作性を両立させたボリュームペダルであり、金属製で耐久性も高いのが魅力です。
また、音量を小さくしても高音域をしっかりと出してくれるため、抜けが良く存在感のある音を維持できるのでおすすめです。
JIM DUNLOP DVP3 Volume X
JIM DUNLOPで人気の高いボリュームペダルです。
スチールバンド駆動によりスムースなコントロールを実現したボリュームペダルであり、稼働トルクの調整も可能なので自分の好みに合わせて踏み心地を調整することができます。
また、基本的なインプットやアウトプットに加え、チューナーアウトが備えられており、エクスプレッションジャックによってエクスプレッションコントロールペダルとしても使用することができます。
JIM DUNLOP DVP4 Volume X Mini Pedal
同ブランドの人気機種「DVP3」を小型化したモデルです。
サイズダウンした個体はボードに組み込むのも簡単になり、スチールバンド駆動によりなめらかな踏み心地を実現したストレスのない操作性が魅力です。
また、エクスプレッションモード時には内部トリマでのミニマム設定が可能であったり、トルク部分の調整やAUX端子によるチューナーアウトとして使えるなど、機能面でもおすすめできるペダルです。
SHIN'S MUSIC Perfect Volume Standard / Hybrid
日本を代表するエンジニア鈴木伸一氏が手掛ける高品質なボリュームペダルです。
最高品質のパーツと洗練されたワイヤリングにより、スムースな音量変化、極限まで抑えられた音痩せ、絶妙な踏み心地などプロミュージシャン納得のクオリティを実現しています
「SHIN'S MUSIC Perfect Volume Standard」はハイインピーダンス仕様、「SHIN'S MUSIC Perfect Volume Hybrid」はパッシブ/アクティブの切り替えスイッチでハイとローのどちらにも対応できる仕様です。
SHIN'S MUSIC Baby Perfect Volume / Hybrid
高品質なボリュームペダルのミニサイズです。
高品質なサウンドはそのままに小型化されており、アルミ筐体で耐久性も高く携帯しやすくのはもちろん、取り回しやすいサイズはペタルボードにもコンパクトにフィットするのが魅力です・
「SHIN'S MUSIC Baby Perfect Volume」はハイインピーダンス仕様、「SHIN'S MUSIC Baby Perfect Volume Hybrid」はパッシブ/アクティブの切り替えスイッチでハイとローのどちらにも対応できる仕様です。
まとめ
ギターエフェクターのボリュームペダルのおすすめについてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
足元で音量調節ができるだけで演奏の幅が広がるのはもちろん、ボリュームブースターとしての使い方もできるほか、エクスプレッションペダルとしてエフェクトのパラメーターを操作することができます。
是非、自分の求めているサウンドを実現できるボリュームペダルを見つけていきましょう。
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