ギターの周波数帯を足元で操作することができるワウペダルは、フィルター系エフェクターに分類されるエフェクターです。
一聴してワウペダルとわかる表情豊かなサウンドは、ギターソロで使われているのはもちろん、歪みエフェクターと組み合わせたリードプレイやクリーントーンによるカッティングなど幅広く活用されています。
現代では技術の発達により様々なメーカーから多種多様なワウペダルが販売されているため、選択肢が広く自分の求めている理想のサウンドはあるものの選び方に悩むことも多いかと思います。
そこで今回は、ギターエフェクターのワウペダルについて解説していき、人気機種や定番機種などを厳選してご紹介していきます。
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目次
- 1 ギターエフェクターのワウペダルとは
- 2 ギターエフェクターのワウペダルの使い方
- 3 ギターエフェクターのワウペダルのおすすめ
- 3.1 JIM DUNLOP CRYBABY GCB-95
- 3.2 JIM DUNLOP 95Q CRYBABY
- 3.3 Jim Dunlop CRYBABY GCB-95F
- 3.4 JIM DUNLOP CBM95 CryBaby mini
- 3.5 VOX V847-A
- 3.6 VOX V846 HW
- 3.7 VOX V845
- 3.8 MORLEY STEVE VAI BAD HORSIE 2
- 3.9 Morley Mini Maverick
- 3.10 Ibanez WH10 V3
- 3.11 Ibanez Wepping Demon WD7
- 3.12 MXR MC404 CAE Wah
- 3.13 Fulltone Clyde Wah Standard
- 3.14 Xotic XW-1
- 4 まとめ
ギターエフェクターのワウペダルとは
ギターの「ワウペダル(WAH PEDAL)」とは、ペダルを足で操作することで「ギターの周波数帯を変化させる」ことができるエフェクターを意味します。
ワウペダルを踏みこんだ状態では高音域がブーストされ、ワウペダルを上げた状態では中低音域がブーストされるようになっており、出音の周波数帯域を変えるという特性があります。
ペダルを踏み込んだり戻したりすると音の周波数が変わり、まるでしゃべっているかのような「ワウワウ」という音の効果を得ることができます。
表情豊かなサウンドはリードプレイからカッティングプレイまで幅広いスタイルに活用されており、ロックやフュージョン、ポップスなど、さまざまなジャンルで使用されています。
また、ワウペダルを踏み込む量を調整しながら使用するほか、中音域をブーストさせたり、ペダルの踏み込み加減を任意の位置で固定し、フィルターのような使い方をされるなど幅広い使い方がされています。
ギターエフェクターのワウペダルの使い方
ワウペダルは目的に合わせて幅広い使い方ができるエフェクターの一つです。
ギタリストによっては目的に合わせてワウペダルの使い方はいくつかあるため、代表的なワウペダルの使い方をご紹介していきます。
ワウペダルの定番の使い方
まずはワウペダルの定番の使い方です。
ギターソロやカッティングプレイなどでペダルを踏み込んだり戻したりすることにより、ギターサウンドを「ワウワウ」という表情をつけることができます。
また、オートワウと違い音の周波数を足でコントロールすることができるため、アクセントをつけたいときにペダルを踏み込んだりすることでニュアンスをコントロールすることができます。
ワウペダルを半止めで使用する使い方
次にワウペダルを半止めで使用する使い方です。
ペダルの踏み込み加減を任意の位置で固定することで特定の周波数をブーストさせることができるため、ペダルを踏み込んだ状態にしておくことで高音域が強調されたエッジのあるギターサウンドになります。
また、ペダルを上げた状態にしておくことで中低音域が強調されて高音域がカットされたようなこもったギターサウンドにすることができます。
これらを組み合わせて、ペダルをあげた状態から徐々に踏み込むことで「こもったギターサウンドからエッジの効いたギターサウンド」へ変化させていく飛び道具的な使い方もよくされています。
ワウペダルでフィードバックをコントロールする使い方
最後にワウペダルでフィードバックをコントロールする使い方です。
ワウペダルを踏み込んだ状態だと高音域がブーストされるため、アンプや歪みエフェクターで歪みませた状態であればで容易にフィードバックを発生させることができます。
また、ワウペダルを戻すと高音域がカットされてフィードバックの量が下がるため、これらの動作を組み合わせて自分の気持ちいいところでフィードバックを延ばすことができます。
ギターエフェクターのワウペダルのおすすめ
ギターエフェクターのワウペダルのなかでも人気のある機種や定番とされている機種、名機などを厳選してご紹介していきます。
JIM DUNLOP CRYBABY GCB-95
Cry Babyの中でも代表的な位置づけであるワウペダルです。
クセのないベーシックかつパワフルなワウサウンドが特徴であり、特に高域側の変化量が多く可変幅が広いため、クリーンや激しく歪んだ音にも相性が良いです。
堅牢なボディーと程よい踏み心地でバランスが良いため、初心者からプロのギタリストまで世界中で愛用されている非常に信頼性のあるモデルです。
JIM DUNLOP 95Q CRYBABY
「JIM DUNLOP CRYBABY GCB-95」にリクエストの多かった3つの機能を追加した進化モデルです。
「Qコントロール機能」によりエフェクターの周波数帯域シェイプを調整することでピークの強さをコントロールできるほか、「オートリターン機能」により踏込時のみにエフェクトが作動して足を離すと自動的にOFFになります。
また、「ブースト機能」により+15dbまで音量をブーストすることができるため、音痩せを防止することができます。
Jim Dunlop CRYBABY GCB-95F
「JIM DUNLOP CRYBABY GCB-95」の低音域が太く強調され、さらに切れ味鋭くなったモデルです。
少しマイルドになった高域に濃厚な中低域を特徴であり、通常のCry Babyに比べて可変幅がやや狭くなりますが、ローミッドに寄った帯域はヘヴィサウンドとも相性がよいです。
VOXのワウにも近い傾向になっており、現代風のモダンなハイゲインに合わせても使いやすい特性になっています。
JIM DUNLOP CBM95 CryBaby mini
定番のワウペダルである「JIM DUNLOP CRYBABY GCB-95」のハーフサイズモデルです。
従来モデルの「奥行きを1/2のサイズ」「幅は20%減」「重量は1/4」にしたミニワウペダルであり、コンパクトになったことでエフェクターボード内に組み込みやすくなっています。
また、内部スイッチにより低域を強調する「Low」、ビンテージサウンドを再現する「Vintage」、ノーマルサウンドの「GCB95」といった3種類のボイシングを切り替えることが可能です。
VOX V847-A
1960年代に登場した伝説的ワウペダル「VOX V846」を再現したモデルです。
音痩せに配慮して新開発された高品位なバッファを内蔵しているのが特徴であり、可変幅は使いやすい帯域に収まっているため、非常に扱いやすいワウペダルです。
また、ヴィンテージのオリジナルに近いウォームなサウンドや頑強な作りも魅力です。
VOX V846 HW
1960年代に登場した伝説的名機「VOX V846」の復刻版です。
クラシックな60年代/70年代のワウペダルである「VOX V846」のビンテージサウンドをそのまま再現しており、滑らかなカーブ特性や踏み込みに対して繊細な反応をしてくれるなどスタンダードかつ至極のワウペダルです。
また、トゥルーバイパス回路を新たに搭載し、バイパス時の音痩せを最小限に留められています。
VOX V845
クラシックなワウペダルである「VOX V847」を現代的なスペックに一新したモデルです。
ややローミッドに寄せたようなサウンドで全体的に暗めなトーンに落ち着いているため、現代的なハイゲインのアンプにも合わせやすくなっています。
また、ディはそれまでの銀パネルだったのを黒ちりめん塗装に変更されていたり、重量は1kgを切っているのでワウペダルの中では比較的軽いのが特徴です。
MORLEY STEVE VAI BAD HORSIE 2
スティーフ・ヴァイとの共同開発によって生まれた「Bad Horsie」の次世代モデルです。
スイッチレス機能を搭載しており、光学式センサーを採用しガリノイズのシャットアウトと共にスムーズなワウ可変を可能にして操作性を格段にアップさせています。
また、「MORLEY Bad Horsie」の基本性能に加えて、2種類のワウ・サウンドを使用することができる「コンツァー・ワウ・コントロールセクション」を装備しているなどが魅力です。
Morley Mini Maverick
「Morley Maverick Wah」が小型化された取り回しのいいモデルです。
縦を17cmまでに小型化されており、ワウ可変にギアポットでなく光センサーを採用することで踏み込んだ際にオンになる仕様はそのままに、Morleyらしく中高域にピークの来た太い音は歪んだ音にとくに好相性です。
また、ペダル本体のすべり止めと本体前面のロゴ部分が蓄光素材となっており、ステージの暗闇で光るようになっています。
Ibanez WH10 V3
1987年に登場し著名なギタリストに愛用されたことで伝説的となっているワウペダル「Ibanez WH10」の復刻版です。
特定周波数のブースト量を調節できるDEPTHツマミ、オペアンプによる増幅回路によってどの周波数帯域でも同じゲイン量を保つなど基本的にはWH10V2と同じ仕様となっています。
また、ワウがかかる周波数帯域を選択するスイッチを搭載しているため、ギターだけでなくベースでの使用も可能です。
Ibanez Wepping Demon WD7
アイバニーズが提供する多彩なコントロールを搭載したワウペダルです。
ペダル右側のフットスイッチを踏むことでオンとオフを可能にする「FOOT SWモード」、ペダルを踏み始めると自動的にオンになる「AUTO SWモード」があり、ペダルを離してオフになるまでの時間をツマミで調節も可能です。
また、豊富なツマミ類を操作することで、ビンテージ風のワウサウンドから、ローパスフィルターを通した図太いワウ、現代的で過激なワウなど様々なサウンドキャラクターに変化します。
MXR MC404 CAE Wah
MXRとCAE(カスタムオーディオ)のコラボレーションによって誕生したブースター「MXR MC-401」を内蔵した高品質なワウペダルです。
エフェクトの横部分に設置されているスイッチを足で押すことによりブーストON/OFFの切り替えが可能なだけでなく、もう一つのスイッチで2種類のインダクターの切り替えも可能です。
また、内部トリムポットで帯域の変化量も調整できるなど1台でサウンドメイクの幅が広げられるモデルです。
Fulltone Clyde Wah Standard
ヘンドリックスやクラプトンが使用していた「VOX Clyde McCoy」を再現したモデルです。
初期VOX製のワウの特徴であるウォームでありながらも噛みつくようなヴィンテージワウの音色が特徴であり、さらに3種類のモード切替えを搭載しています。
また、高品位な部品が使用されているほか、手作りで調整されたインダクターを装備しているため、ローノイズでかつ音痩せの無さが魅力です。
Xotic XW-1
ワウペダルの元祖とされるイタリア製ワウ「VOX Clyde Mocoy Wah」をベースに開発されたワウペダルです。
ワウペダルの側面にある「BIAS/WAH-Q/Bass/Treble」など4種のつまみが並んでおり、内部には4回路のディップスイッチを備えているため、ワウの掛かり具合を細かに調整することができます。
こられによってヴィンテージワウの系統を踏襲したウォームで使いやすいサウンドからヒューマンボイスのような響きをコントロール可能です。
まとめ
ギターエフェクターのワウペダルのおすすめについてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
ギタリストがエフェクトボードに組み込む定番のエフェクターでもあり、ギターソロで使われているのはもちろん、飛び道具系のエフェクターの中でもトップクラスの人気を誇っています。
是非、自分の求めているサウンドを実現できるワウペダルを見つけていきましょう。
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