ギターの基本テクニックの一つであるジョイントは、エレキギターはもちろん、アコースティックギター(アコギ)も含めて様々なフレーズで使われています。
ギター初心者で「同じフレットの違う弦を弾き分けることができない」などと悩んでしまって、ジョイントが難しいと思っている方も多いのではないでしょうか。
今回は、ギターのジョイントで異弦同フレットの弾き分けのコツ、練習フレーズなどを解説していき、ジョイントがうまくできない時に陥りやすい症状などの注意点をまとめました。
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目次
ギターのジョイントとは
ギターのジョイントとは、異弦同フレットの音を同じ指で押弦して指先だけの動きで同じフレット上にある違う弦をスムーズに弾き分ける演奏方法です。
また、異弦同フレットとは、3弦7フレットを弾いた後に4弦7フレットを弾くなどの場合、同じフレット上にある違う弦の音を鳴らす時に「異弦同フレット(イゲンドウフレット)」といいます。
ジョイントは同じフレット上にある違う弦をスムーズに弾き分けるテクニックのため、先に弾いた音を指先だけでミュートする(消音する)必要があります。
指先だけでの動きで同じフレット上にある違う弦をスムーズに弾き分けることにより、左手全体の無駄な動きが減り、フィンガリングの安定度が増すだけでなく、テクニカルなフレーズにも対応することができます。
ギターのジョイントの左手のやり方
ギターのジョイントの左手のやり方について、いくつかコツをご紹介します。
第一関節の曲げ伸ばしで弦を弾き分ける
異弦同フレットを弾き分けるには、第一関節の曲げ伸ばしで弦を弾き分けるのがコツです。
例えば、4弦7フレットを押弦しているときに、4弦はフレットから浮いていますが、指の腹が軽く触れている状態にしてミュートをします。
次に第一関節を少し反らして3弦7フレットを押弦し、5弦はフレットから浮いていますが、指先で軽く触れている状態にしてミュートをします。
このようにあらかじめ2本の弦に指を乗せておき、第一関節の曲げ伸ばしによって弦を弾き分けるようにします。
左手全体の動きは最小限にする
第一関節の曲げ伸ばしで弦を弾き分けるときは左手全体の動きは最小限にするのがコツです。
左手全体を前後させて弦を弾き分けようとしてしまうと、左手の形が崩れてしまい、安定したフィンガリングフォームを維持できなくなってしまいます。
そのため、ジョイントを行うときは第一関節の曲げ伸ばしで違う弦を弾き分け、左手全体の動きが最小限になるようにして弾いていきます。
ギターのジョイントの練習フレーズ
ギターのジョイントを使った異弦同フレットの練習フレーズを教則本などにも掲載されているような簡単なパターンでいくつかご用意しました。
最初はゆっくりとしたテンポで弾いていき、確実に鳴らさない弦をミュートして違う弦を弾き分けることができるように練習していきましょう。
練習フレーズ1:Aマイナーペンタトニックを使った異弦同フレット
まずは基本的な異弦同フレットの動作をジョイントで弾けるようにする練習フレーズです。
Aマイナーペンタトニックで同じフレットの弦を移動しながらを上昇、下降していく基本的な異弦同フレットフレーズですが、人差し指・薬指・小指でジョイントするフレーズです。
先に弾いた音は第一関節の曲げ伸ばしでしっかりとミュートして、1音ずつ確実に弾いていきましょう。
練習フレーズ2:コードトーンを使ったジョイントフレーズ
次にコードトーンを使ったジョイントフレーズです。
このようなコードの構成音を中心としたジョイントフレーズは、リードギターのアプローチやギターソロにも多くつかわれていますので、是非チャレンジしてください。
異弦同フレットで3音が連なりますが、人差し指でしっかりと弾き分けられるようにしていきましょう。
また、このようなフレーズはオルタネイトピッキングでも構いませんが、エコノミーピッキングでピッキングすると弾きやすくなります。
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ギターのジョイントが上手くできないときに見直すポイント
ギターのジョイントが上手くできない時に見直すポイントをいくつかご紹介します。
第一関節の曲げ伸ばしの感覚がわからない
第一関節の曲げ伸ばしの感覚がわからない場合は、ギターを持たずに練習することから始めることがおすすめなのです。
まずは、第一関節の曲げ伸ばしのコントロールする感覚をつかむための練習ですが、左手で親指と人差し指の指先を合わせてOKサインを作ってみてください。
このときに第一関節のみを動かそうとすると曲げたり伸ばしたりはしづらいのですが、実は第二関節を小刻みに動かすことを意識すると第一関節の曲げ伸ばしができるようになるはずです。
まさにこの動きがジョイントの動きであるため、第一関節の曲げ伸ばしとは言いつつも、そのコントロールは第二関節で行っていると感覚をつかみましょう。
異弦同フレットで小指が上手く使えない
異弦同フレットで小指を使う時ですが、先ほど左手でOKサインを作ってみると、人差し指・中指・薬指より小指だけ第一関節の曲げ伸ばしがしづらいのがわかるかと思います。(できる方もいるかとは思いますが)
ただ、基本的な動作は同じなので、小指でジョイントを行う時は指先から第一関節、第二関節、手首側までの左手側面が連動して動く範囲で左手の動きを補助してあげるとうまくいきます。
こうすることで、最小限の動きで小指でジョイントを行うことができます。
まとめ
ギターのジョイントのやり方についてを解説してきましたが、いかがだったでしょうか。
異弦同フレットの弾き分けをマスターすると、コードの構成音を中心としたフレーズや、音程差のあるフレーズ、テクニカルなフレーズなどに対応することができます。
この機会にぜひジョイントの基本を習得してください。
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