アコースティックギター(アコギ)やエレキギターで「チャッ」という音がアクセントに鳴っているフレーズはかっこいいですよね。
ストリングスヒットやサムヒットと呼ばれるテクニックですが、弾き語りやソロギターをはじめ、様々なジャンルで使われているテクニックです。
そこで今回は、ストリングスヒットのやり方からコツ、練習フレーズについて解説していき、ストリングスヒットが上手くできない時に陥りやすい症状などの注意点をまとめました。
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目次
ギターのストリングスヒットとは
ギターのストリングスヒットとは、親指で低音弦を叩いて「チャッ」という音を鳴らし、「スネアドラム」に相当する部分を表現することで、一定の安定したリズムを刻む演奏方法です。
サムヒットとも呼ばれるテクニックで、親指の側面をサウンドホール上の6弦(または5弦)に指を弦に振り下ろすことで、指を当てた弦がしなって指板のフレットに当たり、その際に「チャッ」という音が発生します。
フィンガーピッキングなどの指弾きの演奏スタイルで特に効果的なテクニックですが、ピック弾きでストリングスヒットのテクニックを使用するギタリストもいます。
ギターのストリングスヒットのやり方
ギターのストリングスヒットのやり方について、いくつかコツをご紹介します。
指弾きのストリングスヒットのやり方
指弾きのストリングスヒットのやり方ですが、ギターは基本的なフィンガーピッキングの構え方と同じです。
親指の左側面をサウンドホールからネックの付け根あたりの間に向かって6弦(または5弦)を軽く叩きますが、親指で弦を叩くときの動かし方は2種類あります。
一つ目は「右手の各指で各弦に置くように振り下ろす」方法ですが、他の弦をミュートしてストリングスヒットの音だけを鳴らしてカッティングのようにしたい場合に使われます。
右手が摘まむ動作から開く動作に移る際に、右手の各指を各弦に置くようにサウンドホールの上から弦に右手全体を振り下ろすのがコツです。
二つ目は「右手の親指だけ低音弦側に向かって振り下ろす」方法ですが、他の弦をミュートせずに音を伸ばしながらストリングスヒットの音を鳴らたい場合に使われます。
親指をギターに対して垂直に立てるように振りかぶり、手首のスナップを効かせながら勢いをつけて低音弦を叩きつけるのがコツです。
ストリングスヒットの2種類のやり方は、フレーズによって使い分けるのがおすすめです。
ピック弾きのストリングスヒットのやり方
ピック弾きのストリングスヒットのやり方で、ピックの持ち方はピック弾きの基本の持ち方と同じです。
右手の手刀部分をサウンドホールに向かって弦に叩きつけるように振り下ろし、同時にブリッジミュートの要領で6弦(または5弦)を狙ってピックを振り抜きます。
ピックを6弦(または5弦)に当てる必要があるため、右手のストロークの軌道はギターに対して少し角度をつける(斜め30度から45度くらい)のがコツです。
また、ピックを持ったまま中指や薬指も併用して弾くチキンピッキングでもピック弾きのストリングスヒットは可能です。
ギターのストリングスヒットの練習フレーズ
ギターのストリングスヒットの練習フレーズを教則本などにも掲載されているような簡単なパターンでいくつかご用意しました。
楽譜やTAB譜(タブ譜)上でストリングスヒットは「×」という記号で表記されています。
また、ストリングスヒットを練習するときは歪み系や空間系などのエフェクターを使わずに、生音で練習するのがおすすめです。
練習フレーズ1:基本的なストリングスヒットの動作
基本的なストリングスヒットの動作をマスターするための練習フレーズです。
スネアドラムがなる2拍目と4拍目にストリングスヒットを鳴らすフレーズですが、指弾きとピック弾きのどちらでも弾けるように練習してみましょう。
練習フレーズ2:おしゃれなボサノバリズム
次におしゃれなボサノバリズムの練習フレーズです。
付点8分音符とシンコぺージョンを合わせてハネた印象を与えるリズムに加えて、ストリングスヒットでよりリズミカルに聞かせることができるフレーズです。
練習フレーズ3:アルペジオとストリングスヒットで緊張感を出す
アルペジオとストリングスヒットで緊張感を出す練習フレーズです。
1拍目の16分音符のアルペジオとストリングスヒットを組み合わせることによって、リズムに変化を与えながら緊張感のあるコード進行の弾いていくフレーズです。
16分音符のアルペジオのリズムが崩れやすいので、同じ音量で安定したリズムで弾けるように練習しましょう。
ギターのストリングスヒットが上手くできない時に見直すポイント
ギターのストリングスヒットでうまくできない時に陥りがちな原因がいくつかあります。
ストリングスヒットとネイルアタックが同時にできない
ストリングスヒットの時に和音やメロディーを弾きたいときはストリングスヒットと同時にネイルアタックをします。
右手の動きは親指と中指・薬指を開くようにする動作をしながら、親指は低音弦側を叩きつけ、中指と薬指は爪側を高音弦側に叩きつけるようにします。
かなり難易度は上がりますが、反復練習を行うことでストリングスヒットとネイルアタックを同時にできるようになります。
まとめ
ギターのストリングスヒットのやり方についてを解説してきましたが、いかがだったでしょうか。
ストリングスヒットができるようになると、通常のストロークやアルペジオにパーカッシブなアクセントを入れることができるので、フレーズにノリを加えることができます。
ギターの演奏の幅を広げることができますので、ぜひチャレンジしてみてください。
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