足元に置いたりペダルボードに組み込んだりして操作することができるペダルチューナーは、その他エフェクターとして分類されるエフェクターです。
現代では技術の発達により様々なメーカーから多種多様な特徴や機能を持つエフェクターが販売されているため、選択肢が広く自分の求めている理想のサウンドはあるものの選び方に悩むことも多いかと思います。
そこで今回は、ギターエフェクターのペダルチューナーの使い方について解説していき、おすすめの人気機種や定番機種などを厳選してご紹介していきます。
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目次
ギターエフェクターのペダルチューナーとは
ギターの「ペダルチューナー(Pedal Tuner)」とは、エフェクターと同じように足元に置いたり、エフェクターボードに組み込んだりして足で操作するチューナーを意味します。
一般的なコンパクトエフェクターと同様の見た目と大きさで足で踏んでオンオフを切り替えるフットスイッチを備えているのが特徴です。
ペダルチューナーのインプット端子から受け取ったギターやベースなどの音の信号を検出して音程を計測する仕組みのため、楽器の振動やマイクで検出するタイプのチューナーよりも精度の高いチューニングができます。
ライブでの使用を想定した設計になっているため、頑丈にできているだけでなく立って演奏する際に操作しやすく薄暗い場所でも視認性が良いのが利点のため、ライブ演奏やスタジオ練習で重宝するチューナーです。
ギターエフェクターのペダルチューナーの接続順
ギターエフェクターのペダルチューナーをつなぐ順番は、ギターの直後の位置に配置するのが一般的です。
何も加工されていない状態であるギターの電気信号をペダルチューナーで検出することで音程の計測が正確にできるため、チューニング制度を高めることができます。
また、チューナーアウト端子が備え付けられているボリュームペダルを併用する場合は、ボリュームペダルのチューナーアウトからペダルチューナーのインプット端子に接続するのがおすすめです。
ギターエフェクターのペダルチューナーの設定方法
ペダルチューナーはエフェクターによっては多機能な機種もありますが、基本な設定は「CALIB/FLAT/MODE」の3つの項目でコントロールします。
ペダルチューナーの「CALIB(キャリブレーション)」の設定
ペダルチューナーの「CALIB(キャリブレーション)」は、チューニングするための基準ピッチを設定します。
チューニングの基準となる「A(ラ)」の高さは「Hz(ヘルツ)」という単位が使用されており、一般的なロックやポップスなどの音楽ジャンルでは国際基準値で一般的に使われる周波数「440Hz」に設定しておけば問題ありません。
また、吹奏楽などの管楽器やアコースティックピアノでは「442Hz」で調律されていることがほとんどのため、ピアノやブラスバンドとセッションする場合はキャリブレーションの設定を変更しましょう。
ペダルチューナーの「FLAT(フラット)」の設定
ペダルチューナーの「FLAT(フラット)」は、チューニングするためのキーを設定します。
フラットチューニング(半音下げチューニング)や1音下げチューニング、1音半下げチューニング、2音下げチューニングなど目的に合わせてキーを設定することでチューニングしやすくなります。
ペダルチューナーの「MODE(モード)」の設定
ペダルチューナーの「MODE(モード)」は、チューニングするためのチューニングモードを設定します。
代表的な3つのチューニングモードは
- クロマチックモード:半音単位で一番近い音程のアルファベットが表示されます。
- ポリフォニックモード:全弦のチューニング状況を一気に表示されます。
- ストロボモード:精度±0.02セントの超高精度で光の動きチューニングを表示します。
があります。
目的に合わせてチューニングモードを設定することでチューニングしやすくなり、精度の高いチューニングが可能となります。
ギターエフェクターのペダルチューナーの使い方
ペダルチューナーは目的に合わせて幅広い使い方ができるエフェクターの一つです。
ギタリストによっては目的に合わせてペダルチューナーの使い方はいくつかあるため、代表的なペダルチューナーの使い方をご紹介していきます。
ライブ演奏やスタジオ練習で使用する場合のペダルチューナーの使い方
ライブ演奏やスタジオ練習で使用する場合のペダルチューナーの使い方です。
チューニングモードは「クロマチックモード/ポリフォニックモード/ストロボモード」のいずれでも良いですが、チューニング中に音がでることを防ぐためにペダルチューナーのミュート機能をオンにしておくのがおすすめです。
また、1曲演奏するだけでもチューニングはズレやすいため、演奏が終わるたびにチューニングするのがおすすめです。
カポタストを使用する場合のペダルチューナーの使い方
カポタストを使用する場合のペダルチューナーの使い方です。
クロマチックモードを使用することで半音単位で一番近い音程のアルファベットが表示されるため、カポタストを使って「#/♭」が着くような状態でも特別な操作は不要なのでおすすめです。
また、チューニングが異なるギターに持ち変える場合も、クロマチックモードであればスムーズに対応することができます。
ダウンチューニングを使用する場合のペダルチューナーの使い方
ダウンチューニングを使用する場合のペダルチューナーの使い方です。
レギュラーチューニングでは6弦から1弦の音程は「E/A/D/G/B/E」ですが、ダウンチューニングをした場合の各弦の音程がわからない場合は、「FLAT」でキーを設定してからチューニングをするのがおすすめです。
ギター初心者ではなくダウンチューニングをした場合の各弦の音程がわかる場合は、クロマチックモードを使用するほうが、都度キーを設定しなくて済みます。
ギターエフェクターのペダルチューナーのおすすめ
ギターエフェクターのペダルチューナーのなかでもすすめの人気機種や定番機種、名機などを厳選してご紹介していきます。
BOSS TU-3
超定番のペダルチューナーであるBOSSの「TUシリーズ」の現行モデルです。
クロマチックチューナーモードのみになりますが、光の強い現場でも表示が見やすい「高輝度モード」が搭載されており、チューニング完了が分かりやすい「アキュピッチ・サイン機能」が搭載されています。
チューニング精度±1セントで最大6半音までのフラットチューニングへの対応しているなど、シンプルで快適なチューニングができる1台です。
また、スイッチャーやボリュームペダルの「チューナーアウト」につなげるのなら、フットスイッチを外して小型化したペダルチューナー「BOSS TU-3S」もおすすめです。
BOSS TU-3W
BOSS製品のモディファイシリーズ「技WAZA CRAFT」としてリリースされた高性能ペダルチューナーです。
基本的な機能は「BOSS TU-3」を受け継ぎつつ、従来のバッファー回路を見直して音質もかなりクリアになっているだけでなく、トゥルーバイパスしようになっています。
また、バッファーとトゥルーバイパスは切り替えることができるため、音質にこだわる方にもおすすめです。
TC ELECTRONIC Polytune 3
ポリフォニック・チューンによって革新を起こしたPolyTuneシリーズの現行モデルです。
シンプルな操作性でありながら、同社の高品質バッファー「Bonafide Buffer」機能を新たに追加しており、ケーブルの長さや複雑なペダル設定での信号劣化を電気的に強化してくれます。
高精度ストロボチューニングはもちろん、「トゥルーバイパス/バッファードバイパス」の切り替えが可能で使い勝手の良いペダルチューナーです。
また、高品質な機能はそのままにミニサイズモデルにした「TC ELECTRONIC POLYTUNE 3 MINI」もおすすめです。
KORG Pitchblack Advance PB-AD
プロ/アマ問わず世界中で愛されてきたチューナー「KORG Pitchblack」をアップデートしたモデルです。
抜群の視認性を誇る大型で見やすい4種類の表示方法を備えたディスプレイのほか、ストロボ・モード時には±0.1セントまで追い込める超高精度チューニングを誇ります。
トゥルーバイパス仕様はもちろん、チューナー回路から独立した電源供給回路で電源関係のノイズを防ぐ電源供給システムを備えており、ギタリストのニーズがコンパクトサイズに収められています。
KORG Pitchblack Custom
ストロボチューニングに特化したペダルチューナーです。
画面の見やすさにこだわった脅威の視認性を誇る3Dビジュアルメーターを採用しており、光の立体表現と多彩なディスプレイモードにより、史上最高の視認性を実現しています。
また、±0.1セントの超高精度チューニングが可能だけでなく、音質を一切変化させないトゥルーバイパス仕様など高品質なモデルになっています。
Ibanez BIGMINI
暗闇の中でもはっきりと見えるLEDディスプレイと小柄なボディーが特徴的なチューナーペダルです。
小柄なボディと170gの軽量サイズが特徴的でペダルボード内で無駄なスペースを取る事なくコンパクトに収まりやすいだけでなく、音痩せしにくいトゥルーバイパス設計になっています。
シンプルで特別な操作が必要ないので、小さいサイズで持ち運びも便利なペダルチューナーを探している方におすすめです。
PROVIDENCE STV-1JB
PROVIDENCEの高品質なバッファー「VITALIZER」と「SEND/RETURN」を装備したシステムチューナーです。
チューナーには「KORG Pitchblack Advance」を搭載しており、高いチューニング精度と視認性を実現しているのはもちろん、高品質なバッファーで音質の変化や劣化を防いでくれます。
ペダルチューナーには珍しい「SEND/RETURN」を装備しているため、ペダルシステムの最終にミュートをかけるトータルルーティングシステムとして使用可能など多機能な仕様になっています。
まとめ
ギターエフェクターのペダルチューナーのおすすめについてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
現代ではクリップチューナーなどが主流になってきましたが、ペダルチューナーを導入するだけでライブ演奏やスタジオ練習などにおいて非常にスムーズなチューニングが可能となります。
是非、自分の求めているサウンドを実現できるペダルチューナーを見つけていきましょう。
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