ギターをタッピングでハーモニクス音を鳴らすのはどうやっているんだろうと気になっている方も多いのではないでしょうか。
エレキギターはもちろんですが、アコースティックギター(アコギ)でパーカッシブなスラム奏法でもタッピングハーモニクスはよく使われるテクニックのひとつです。
そこで今回はタッピングハーモニクスのやり方やコツ、練習フレーズなどを解説していき、タッピングハーモニクスがうまくできない時に陥りやすい症状などの注意点をまとめました。
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目次
ギターのタッピングハーモニクスとは
ギターのタッピングハーモニクスとは、ハーモニクスポイントを右手で叩くことによって、ハーモニクス音を鳴らす演奏方法です。
ハーモニクスポイントを右手で叩くことから、「たたく」という意味のタッピングと合わせてタッピングハーモニクスと呼ばれています。
右手の指先で1本の弦を叩いて1音だけハーモニクス音を鳴らす場合と、指(主に中指)がフレットと平行になるように複数の弦を叩いて和音のハーモニクスを鳴らす場合があります。
また、左手が一部の弦だけを押さえている状態でタッピングハーモニクスを行うと、基本的にはハーモニクスポイントを叩いた弦はハーモニクスが鳴り、他の弦は実音が鳴ります。
場合によっては両方のハーモニクスが出ることもありますが、ハーモニクス音に対して区別するために普通に弾いたときに出る音を「実音」と言います。
タッピングハーモニクスのテクニックは、アコースティックギター(アコギ)、エレキギター、クラシックギターなどで幅広く活用されており、ソロギタリストの押尾コータローや超絶ギタリストのエドワード・ヴァン・ヘイレン (Edward Van Halen)などが有名です。
ギターのタッピングハーモニクスのやり方
ギターのタッピングハーモニクスのやり方について、いくつかコツをご紹介します。
1本の弦でタッピングハーモニクスで音を鳴らす場合
まずは1本の弦でタッピングハーモニクスで音を鳴らす場合のやり方です。
右手は通常のタッピングをする構え方と同様ですが、弦を叩くときは「ハーモニクスポイントのフレット真上」を軽く叩き、その後瞬時に指を離すのがコツです。
また、右手のタッピングする指の角度はフレットに対して垂直にすることで、タッピングしたときに綺麗なハーモニクス音を鳴らしやすくなります。
複数の弦でタッピングハーモニクスを鳴らす場合
複数の弦でタッピングハーモニクスを鳴らす場合のやり方です。
右手の構え方は、手を「パー」にして開いた状態にしてから、中指だけ少し前にだすようにしておきます。
その右手の構えを保ったまま右手の中指がフレットの角度と同じになるようにし、ハーモニクスポイントのフレット真上を右手のスナップを効かせて中指を勢いよく叩きつけ、その後瞬時に指を離すのがコツです。
左手でコードなど複数の弦を押さえている状態で勢いよく叩きつけることで、ハーモニクスポイントを叩いた弦はハーモニクスが鳴り、他の弦は実音を鳴らすことができます。
ギターのタッピングハーモニクスの練習フレーズ
ギターのタッピングハーモニクスの練習フレーズを、教則本などにも掲載されているような基本パターンでいくつかご用意しました。
楽譜の五線譜上では菱形の音符で記譜されているという点はナチュラルハーモニクスと同様ですが、TAB譜(タブ譜)上では叩くポジションを菱形で囲い、その左側に左手で押さえるフレットの番号が表記されています。
フレット番号が書いてない場合は、左手でミュートして音をださないことを示しています。
練習フレーズ1:タッピングハーモニクスで1本の弦のみを鳴らす
まずは、タッピングハーモニクスで1本の弦のみを鳴らす練習フレーズです。
左手はCメジャースケールを順番に押さえていくだけですが、右手で12フレット上のハーモニクスをタッピングで確実に鳴らせるようにしましょう。
練習フレーズ2:タッピングハーモニクスで複数の弦を鳴らす
次に、タッピングハーモニクスで複数の弦を鳴らす練習フレーズです。
左手は「Aメジャー→Eメジャー→Bメジャー→C#マイナー」の簡単なコード進行になっていますが、1度目はコードをシャラーンとピッキングし、2度目はタッピングハーモニクスで「ファーン」と鳴らします。
右手で叩くハーモニクスポイントをコードのどの運指に合わせるかで雰囲気も変わりますので、色々試してみましょう。
ギターのタッピングハーモニクスが上手くできない時に見直すポイント
ギターのタッピングハーモニクスが上手くできない時に見直すポイントをいくつかご紹介します。
ハーモニクス音は出るけどあまり綺麗に鳴らない
タッピングハーモニクスでハーモニクス音は出るけどあまり綺麗に鳴らない場合は、弦が古すぎるままになっている可能性があります。
タッピングハーモニクスは、錆びた弦だとあまりはっきりした音で出ないことが多いため、弦が錆びていないかをチェックしましょう。
ハーモニクス音が出にくい
タッピングハーモニクスでハーモニクス音が出にくい場合は、弦高が高すぎる場合が考えられます。
弦高が高すぎると軽くタッピングしても弦がフレットに触れないためですが、だからといって強く弦を叩こうとすると力が入ってしまって音が綺麗に出ないことが多いです。
弦高が高すぎないかを見直しましょう。
まとめ
ギターのタッピングハーモニクスのやり方についてを解説してきましたが、いかがだったでしょうか。
タッピングハーモニクスができるようになることで、ソロギターのワンポイントでフレーズに組み込んだり、アルペジオやコード弾きのアクセントにもなります。
この機会にぜひタッピングハーモニクスにチャレンジしてください。
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