大阪府にお住いの42歳男性の「J・Y」さんから2012年頃に購入された『耳と感性でギターが弾ける本(CD付き)』のレビューをご紹介します。
目次
『耳と感性でギターが弾ける本』を購入しようと思ったきっかけ
プロフィール
- 年齢:42歳
- 性別:男性
- ギター歴:20年以上
- メインギター:Gibson USA / Les Paul Deluxe 2001Limited
- ジャンル:ポップス、ロック、ブルース、フォーク、レゲエ
- 音楽活動:バンド活動
バンド活動をしていた頃にギターソロのアレンジに関して悩みを抱えていました。
知っているスケール内の音を行ったり来たりするだけであったり、フレーズがワンパターンになってしまったりと面白みのない演奏になりがちだったことです。
ありきたりなフレーズのギターソロしか弾けないことから脱却し、聴いている人の心に残るようなギターフレーズが弾けるようになるのではないかと思い、感性でギターが弾けるようになりたくて購入しました。
『耳と感性でギターが弾ける本』の収録内容
まずは基本的なクロマチックトレーニングによるデイリーエクササイズのやり方から、ピッキングの強弱のつけ方、おすすめのピック、メトロノームの重要性、リズムを体全体でとること、アンプのセッティングの仕方など適切な練習方法を学ぶことができます。
音楽理論を深堀りしていくというよりは感性でギターが弾けるようになるために基礎的なことを確実にこなし、ブルースのフィーリングを掴むことでそこに自分の熱量を込めた演奏の仕方を教えてくれる本です。
『耳と感性でギターが弾ける本』の基本情報
基本情報
- 出版社:リットーミュージック
- 著者:トモ藤田
- 定価:本体2,000円+税
- 発行年月:2010年02月08日
- ページ数:208ページ
- ISBN:978-4-8456-1776-0
- 公式サイト:https://www.rittor-music.co.jp/product/detail/3109317201/
『耳と感性でギターが弾ける本』の目次
目次
- 1章 練習の環境を整える
- 2章 基礎的な運指を見直す
- 3章 リズムを身体で感じる
- 4章 スケールを音程で理解する
- 5章 トライアドのハーモニーを知る
- 6章 ブルース・フィーリングを身につける
- 7章 音楽の聴き方を改める
- 8章 上達する生活習慣を手に入れる
『耳と感性でギターが弾ける本』から学んだ内容
この教則本から学んだポイント
- 学んだポイント1:クロマチックトレーニングの基礎
- 学んだポイント2:ピッキングの強弱
- 学んだポイント3:リズムの取り方
『耳と感性でギターが弾ける本』から学んだポイントについて一つずつ説明していきます。
学んだポイント1:クロマチックトレーニングの基礎
クロマチックトレーニングはギターの超基礎的な練習ですが、私のような下手くそな人間ほど歴が長くなるにつれて基礎を疎かにしてしまいがちです。
すぐに効果が実感できるものではありませんが、筋トレのようにやればやっただけ確実に血肉に変わっていきます。
具体的にはリズム感が良くなり、私生活ではあまり使用頻度の高くない小指を意識して使えるようになったことが大きくかわり、1音1音を確実に弾き切る意識を強く持つようになりました。
学んだポイント2:ピッキングの強弱
どうしても左手の動きに意識を向けがちですが、ピッキングはギターの上手い下手を決める重要な要素になります。
ピックを握るの手に力が入りすぎているとキレのいい演奏ができず、著者の推奨しているアンプのセッティング下においては悪い演奏がダイレクトに音色として現れてきます。
歪ませずにクリーンで繊細な条件で練習することにより、ピッキングのコントロールができるようになりました。
強く弾くところは強く、優しく弾くところは優しくダイナミクスをつけた演奏ができるようになります。
学んだポイント3:リズムの取り方
この本ではとても遅いテンポで練習することを推奨されます。
速いテンポの曲では感じることができない間を意識するようになりました。
間を意識することにより、拍のどの部分にアクセントを置くかということを自然と表現するようになっていきます。
この本を読む前はつま先だったり、手でリズムを取っていましたが著者が進める通りに体全体でリズムをとるようにするとさらに演奏へ集中できるようになりました。
自然と感性に従ってアクセントが付けられるようになっていきます。
『耳と感性でギターが弾ける本』の感想
ギターは独学で勉強してきたので知識やスキルに偏りがありました。
特にフィンガリングやリズムの練習についてはそれ用に時間をとってじっくりと取り組んだことがなかったので、改めて基礎をやり直すことで既存のスキルについても一段とかさ増しされたように思います。
内容が多すぎないため、非常に取り組みやすく、要点を絞って良い練習ができます。
後半の著者の体験談による熱い話も面白く、非常に読みやすい文章になっているのでとてもおすすめの名著です。
こんな方には『耳と感性でギターが弾ける本』をおすすめしない
こんな方にはおすすめしない
- 音楽理論の勉強をしたい人
- テクニカルなトレーニングをしたい人
- ブルースに興味のない人
- アドリブ演奏に興味のない人
- ギターを初めて弾く人
この本はトライアドを徹底して覚えることでブルースのフィーリングを掴み感性でギターを弾けるようになることを軸に据えています。
ですから踏み込んだ音楽理論の説明は出てきません。
また、練習用フレーズもほとんどありませんのでメカニカルトレーニングをしたい人や理論を深堀りしたい人には物足りない内容かもしれません。
ギターを初めて弾く人にとっては初心者向けのデイリーエクササイズが多く載っている本の方が役に立つのではないでしょうか。
こんな方には『耳と感性でギターが弾ける本』をおすすめしたい
こんな方にはおすすめしたい
- 感性でギターが弾けるようになりたい人
- ブルースのフィーリングを取り入れたい人
- リズム感を良くしたい人
- 運指を基礎から身につけたい人
- 表現力を高めたい人
この本ではとにかく超基礎的なことに徹底した練習が推奨されます。
出てくるフレーズもきらきら星だけです。
遅いテンポでリズムの間を感じるようになること、繊細なセッティングでピッキングにアクセントをつけること、トライアドを身につけてアドリブ力を高めること、アドリブ演奏の中にブルースのフィーリングを取り込むこと、ブルースのフィーリングを掴むことで表現力が高まるようになっていきます。
これらの要素によって感性でギターが弾けるようになるからです。
今後のギター上達に向けて
今後はサウンド面の充実を図っていきたいです。
特にピックアップの交換を自分で行うことに興味を持っており、より好みの音色を探求していきたいです。
また、そのためのリペアのスキルも磨いていき、最終的にはギターとアンプのみで音作りができることが理想です。
ギターのボリュームとピッキングの強弱により歪みをコントロールしたりトーンをコントロールして足元のエフェクターに頼らなくても多彩な音色が出せるよう精進します。