広島県にお住いの40代女性「Mick」さんの「7回目の転職」で「失敗」だった転職体験談のご紹介です。
目次
「Mick」さんが前職を選んだ理由
映像に少しでも関連する仕事がしたかったため選びました。
これからずっと映像関係の仕事をやっていきたいと思っていましたが、なにぶん経験が浅かったため、難しい仕事や給与の高い仕事、待遇のいい仕事を選ぶことができませんでした。
TV局でのテロップ制作は、人材不足のところが多く、ほとんどの局で派遣社員で募集していますので、基本的には経験がなくてもすぐに雇ってもらえます。
わたしの場合は加えてグラフィックデザイナーやイラストレーターの経験が長かったので、番組フリップやイラスト制作の作業もできると判断され、すぐに採用されました。
前職の詳細
- 業種:マスコミ系
- 職種:TV局でのテロップ制作
- 従業員規模:11~100名
- 年収:300万円未満
- 役職:特になし
- 雇用形態:派遣社員
前職の業務内容
ニュースやレギュラー番組のテロップやタイトルデザイン制作、似顔絵等のイラスト制作、プラズマ画像やフリップ等の小道具制作、番組内で使う短い動画の作成(After Effects使用) などを行っています。
テロップを打つのは専用のテロッパー、フリップ等の小道具を作成するのは、Photoshop , Illustrator等の画像加工ソフトを使用しました。
その他、番組内で使うイラストの制作は、主にCLIP STUDIO PAINTというソフトを使って描きました。
テレビの仕事は常にオンエアの時間に追われており、いかに早く時間をかけずに、正確に分かりやすいものを作るかが重要になってくるので、このことを心掛けて仕事をしました。
「Mick」さんの転職のきっかけ
前職では、部署(美術)内での派遣社員の同僚たちはやさしい人が多く、時間にせかされるたいへんな仕事だけど、みんなで助け合いながら和気あいあいとやっていました。
しかし部署のリーダーの男性社員がムラっけのある子どものような性格の人でパワハラが激しく、6人ぐらいの部署なのに私が入った時は1カ月に1人ずつ派遣の仲間たちが芋づる式にやめていく時期でした。
わたしもその男性社員に目をつけられ、とくに2人きりの時にゴミ箱を蹴られたり『派遣のくせに』などの心ない幼稚な言葉のパワハラを受け辞めました。
「Mick」さんが転職活動で重要視していたこと
希望の職種に就くことができることを重視しました。
前職では、テロップ打ちで採用されたので、ほぼその単純作業しかやらせてもらえませんでした。
毎日がルーチンで新しいことへのチャレンジもできず、やりがいを感じる仕事ではありませんでした。
私はもう少しスキルを上げたら自分は必ず難しい動画をつくれるようになると思っていたので、After EffectsやPremiereを使っての動画制作、またカメラワークにチャレンジさせてもらえる会社を探していました。
なので、職種の内容が自分の希望と合致していることが一番重視するポイントでした。
「Mick」さんの転職活動の進め方
地元にあるワークポートなどの転職エージェントやリクルートスタッフィングなどの派遣会社に片っ端から登録して、目ぼしいものに応募しまくりました。
当時同居していた親の手前、できれば正社員でと思っていましたが、年齢のこともあり難しいと思ったのでバイト・派遣・契約社員などの雇用形態にはこだわらず、電話やインターネットで数を打ちまくって応募しました。
それでもどうしても見つからないので、最後にハローワークに出ている求人をもう一度じっくり洗い直して一件応募したら受かりました。
書類選考のみも含めて全部合わせて25件目ぐらいでやっと希望の会社に合格することができました。
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転職活動状況
- 在職中or退職後:退職後
- 応募社数:20社~30社未満
- 内定社数:3社
- 転職活動期間:4ヶ月以内
- 転職先の入社日:2017年5月頃
転職活動の苦労や工夫したこと
転職活動をしていた当時は両親と同居でした。
前職が時間に追われる激務だったので、わたしは失業手当をできるだけ全額もらってから心と体力を回復しゆっくり決定したいと思っていたのですが、わたしの仕事がなかなか決まらないことに父親がかなりイラついていました。
父は、私が希望の職種にこだわり続けていることが決まらないと思い込んでいて、「出ていけ!」など転職期間中に5回ぐらい言われそのたびに軽い家出をしました。
家出といっても半日ぐらいで帰ってくるようなものでしたが、そのプチ家出の最中もくじけず、転職会社や派遣会社に電話をかけまくり仕事に応募していました。
「自分の人生は自分で決めるのだ」と心を強く保てるように自分を励まし続けました。
「Mick」さんが転職先を選んだ理由
以前から映像のスキルを今後ずっと高めていきたいと思っており、街頭ビジョンの管理もしていてTVCMの制作もできる会社を選びました。
カメラワークや、After EffectsやPremiereを使っての映像編集ができると聞いて、この会社を選びました。
また、面接時に、人を大事に長く雇ってくれる印象を受け、そのこともあり入社を決意しました。
他に自分のやりたい職種で受かったところがなかったこともあり、決めたというのもあります。
転職後の詳細
- 業種:マスコミ系
- 職種:自社経営サロンや他社の広告制作・映像制作
- 従業員規模:11~100名
- 年収:300万円未満
- 役職:特になし
- 雇用形態:正社員
転職後の業務内容
自社経営のマツエク・ネイルサロンの看板のデザイン制作・DMハガキ・チラシ・ポスター・求人広告などの印刷物のデザイン制作をしています。
また、街頭VisionやTVで流すための映像撮影・映像編集・写真撮影、地元TVのバラエティ番組のテロップ作成(Photoshop使用)チラシやキャバクラ情報誌の広告を担当することもあります。
その他にも、地元菓子店の写真撮影、映像制作、車の販売所の映像制作、銀行の映像制作、地元カフェの写真撮影、地元居酒屋の映像制作・写真撮影、キャバクラの広告作成など多岐にわたります。
「Mick」さんの転職は「失敗」だった
入社してみると、とんでもない嘘つき社長のブラック企業でした。
わたしは映像制作スタッフとして入社したにも関わらず、入社して4~5か月は、TV番組用のテロップ制作の単純作業か、自社経営のマツエク・ネイルサロンの看板制作をさせれら続けました。
その後、たいして先輩にも指導してもらえない状態でしたが、7カ月目ぐらいから自費でカメラの機材を買って、やっと撮影や映像編集の仕事をさせてもらえました。
入社してから分かったのですが、社長は元ホストで、家族経営をしており、部長や課長などの重要な役についている人たちは全員ホストあがりで、あとは社長の若い愛人2人が役職についていました。
高い給料をもらえるのはその人や仕事をまったくしない家族たちだけです。
そして、面接時の条件では、週休2日(土日祝休み)で交通費ありだったのに、いざ入社してみると土曜は隔週出勤で交通費もなし、ボーナスもなし、有給の残日数も隠されているような会社でした。
「Mick」さんの転職を振り返っての感想
わたしは長らく転職を繰り返してきましたが、これを最後の転職とし、今後は映像制作とデザイン業務でフリーランスで独立開業することを決意しました。
転職するにしても、独立開業するにしても、依存心があるとうまくいきませんし、会社に就職するとしても、『入社したら会社がお給料を出してくれるから安泰』なんて思ってたらいけないのです。
ぬるま湯に浸かりつづけると、そこでしか通用しない人間になりますので、必ず確かなスキルをその会社で身につけるのだという強い意志を持っていくことが大切だと思いました。
「Mick」さんの今後の目標
フリーランスで独立開業した今、今後は、ずっと就職はしないつもりです。
今は2足3足のわらじを履くことは当たり前の時代ですが、わたしも本業だけに固執せず、さまざまなスキルを身につけてマルチな人間になりたいです。
映像編集やカメラのスキルを高めることはもちろんですが、web制作のスキルや、その他のインターネットビジネスの仕事も苦手意識を持ちすぎず、機会があればどんどん勉強して自分のスキルにしていきたいと思っています。
「Mick」さんから転職活動中の方への一言アドバイス
今の時代、就職したとしても決して安泰ではなく、ブラック企業や零細企業も多くいつ倒産するかわかりません。
転職が成功しても副業などを掛け持ちでやることになるケースも多いでしょう。
会社によりかかり与えられた仕事をこなすのではなく、つねに自分が開拓して、スキルを高めていく姿勢が大事と感じています。
会社に所属するしないに関わらず、自分が一経営者のような心構えを持って生きたいものですね。
そのような人が会社にも求められ、独立開業しても通用する人間だと思います。