岐阜県にお住いの40代男性「けんじろう」さんの「1回目の転職」で「ちょっと成功」だった転職体験談のご紹介です。
目次
「けんじろう」さんが前職を選んだ理由
休日が基本的にカレンダー通りなので、将来家族が出来た時に日曜日は子供のイベントに参加してあげたいという思いと、日曜日が休みでないと友人達とのスケジュールが合わずに、寂しい思いをするかもしれないとの危惧があったためです。
また、世間で言われるように報酬が一般的に高いイメージを持っていたこと、自分としては数字に強いと思っていたため、なるべくその特技に直結するような仕事がしたいと思っていました。
また、勤務先はできるだけ大きく、福利厚生面で充実している企業が良いと思っていたので選びました。
前職の詳細
- 業種:金融・保険系
- 職種:銀行、保険会社
- 従業員規模:1001名~
- 年収:900万円~1000万円未満
- 役職:支店長代理
- 雇用形態:正社員
前職の業務内容
銀行業の基本は、顧客から資金を集めて(預金してもらう)、その資金を利用して、資金が必要な企業・個人事業主に対して融資を行うことです。
このフローによって、預金金利と貸出金利との差が銀行の収益となります。
他には、振込業務による手数料収入や、投資型商品の販売による手数料収入を稼ぐという目的のもと、業務を行っています。
但し、納税手続きなどの公的な要素のある業務もあるため、常に世間の視線を気にしながら営業していること、出過ぎたことを行わないように注意をしている点は、業界の特徴化と思います。
「けんじろう」さんの転職のきっかけ
転職先を選んだ理由に重複しますが、きっかけは地方銀行の商売が今後ますます縮小傾向にあるのではと危惧したことにあります。
また、どの企業にもありうることかと存じますが、自分の勤務していた銀行においても、今の50代前半(バブル期)に入行した人員が非常に多異状況でした。
私はその少し後からの入行なので、上には多くの人材がいて、中々出世をしていくのが厳しい状況にあり、昔よりも出向となる時期が年々早まってきていたなどを踏まえて転職する決断に至りました。
「けんじろう」さんが転職活動で重要視していたこと
税理士事務所であれば、あまり人数の多くないところで色々な業務がしたいと思っていました。
また、会計事務所ならば法人化していると、やはり学卒の優秀な若い人材(在学中に税理士試験の科目合格などしている)が多いのだろうと思って、自分の持てるスキルとポテンシャルが低いことから、最初は個人の事務所がいいだろうなと思っていました。
後は、社会保険がしっかりとしていること、通勤に1時間位で行けるところといった外的要素しか意識はしませんでした。
「けんじろう」さんの転職活動の進め方
まずはハローワークにて地元の求人情報を検索して、一社ごとに履歴書を提出しながら行ってみました。
しかし、募集しているのはできれば女性でパソコン操作の早い人材であり、各社同じようなコメントをされるので、その後はリクナビNEXTで自分で探すように変更しました。
(税法の知識などは二の次で、まずは、会計ソフトをそつなくこなせることがもとめられていました。これはこの業界に入ってわかったことです。)
リクナビNEXTで気に入った企業があったら手当たり次第に応募して、アクションを待っていました。
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転職活動状況
- 在職中or退職後:退職後
- 応募社数:20社~30社未満
- 内定社数:2社
- 転職活動期間:2ヶ月以内
- 転職先の入社日:2018年1月頃
転職活動の苦労や工夫したこと
税理士事務所や会計事務所が求める人材は、まずは事務所の業務が早く進むことであるため、当然ながらパソコンの操作が早い人材を求めています。
私のような40代の人間は、人生経験並びに職歴にて一定の税務・財務に関する知識を身に着けてはいますが、そんなものは就職活動には大して役に立たないことを強く感じました。
そこで、私はFPの資格を全面に出して、勉強しなければならないことは常に行ってきたこと、顧客折衝には絶対の自信があることを訴えかけるようにしました。
「けんじろう」さんが転職先を選んだ理由
銀行での業務に限界を感じたことや、今後の同業界の行く末を考えると、決して明るい未来ではないと考えられたことから、50代になって出向してなんとなく人生を進むのであるなら、一念発起して税理士を目指してみようと考えたためです。
その為には、銀行に勤務していた経験などは、会計業界では大きく役には立たないだろうと思っていたので、まずは小さな事務所に勤務して力をつけようと考えたためです。
小さい事務所の方が、様々な業務に携われるだろうと想像していました。
転職後の詳細
- 業種:専門コンサル系
- 職種:税理士事務所
- 従業員規模:~10名
- 年収:300万円未満
- 役職:主任
- 雇用形態:正社員
転職後の業務内容
基本的な業務として、月次財務の試算表を作成して、現在の財政状態と経営成績をクライアントに開示し、改善策を図っていくというものであります。
また、企業ならばそれぞれの決算期があり、また個人事業主であれば12月末が決算期となって、それぞれ税金の確定申告が必要となることから、決算書や申告書を作成して、納税の手続きをするのも大切な業務であります。
その他には、クライアントによっては給料計算や補助金の案内など、また、年末調整や法定調書の提出など多岐にわたっております。
「けんじろう」さんの転職は「ちょっと成功」だった
前職から比較すれば、圧倒的に報酬が少ないために、これからの人生これで大丈夫かとも思いはしますが、自分で選んで決めた道なのでという思いでいます。
今勤務している事務所の職員さん達は、みんな暖かくて意地悪をするような人がいないため、毎日気持ちよく仕事ができています。
そういう意味ではギスギスしておらず、且つ自分の時間も業後にとれることから、受験勉強も可能なため、良かったのではないかと考えております。
「けんじろう」さんの転職を振り返っての感想
振り返ってみれば、転職活動中は派遣社員として、全く畑違いの運送業の倉庫で働きながら活動をしておりました。
その時に感じたことは、「無駄な仕事などこの世には一つもなく、みんな誰かの力になっている」ということをいつも思っていました。
なので、転職活動が中々うまくいかなくても、「いつか勤務できたらそれは誰かの役にたてるということだから、前向きにやっていこう」という思いになれました。
そのかいあって、今の事務所にご縁をいただけたのかと思っています。
「けんじろう」さんの今後の目標
税理士事務所に勤務していることは、一般論として将来税理士を目指すという考えの方も多いと思います。
私もまずはそこを目指して頑張ろうと思っていますが、人生の目標はそこではありません。
税理士資格を有したら幸せかといえば、それはその後の資格の活かし方次第だと思いますし、人のお役に立ちたいとの思いがあるため、たまたまそれが税理士という立場になっていくのかなという考えです。
しかし、難関の国家資格なので、まずは何年かかるかわかりませんが、きっちりそこからだと思います。
「けんじろう」さんから転職活動中の方への一言アドバイス
転職活動中には、うまくいかないことが多々あって、自暴自虐な思いにかられる人もみえるのではと想像します。
しかし、何のために就職しようとしているのかをよく考えてみるといいと思います。
お金を稼ぐためは当たり前のことですが、そのことに満足しているだけなら、世間で嫌われる仕事につけば、一定の高給はもらえるかもしれません。
そうではなくて、仕事はある意味自己表現なので、自分らしく生きていくために、「今はご縁を探しているんだ」と思えば少し楽になれます。
結婚する相手に簡単に巡り合わないのと同じで、仕事もご縁です。
ある時急に縁がきますので、その時の為に、常に力を蓄えておくべきです。