神奈川県にお住いの20代女性「戸村」さんの「1回目の転職」で「失敗」だった転職体験談のご紹介です。
目次
「戸村」さんが前職を選んだ理由
前職は携帯ショップの販売員でしたが、理由は3つありました。
1:その後の転職しやすさ
大手の販売代理店だったため、全国に店舗があり、どこでも働けると思いました。
また、キャリアが三代大手のため、代理店を変えてもどこでも働けると考えました。
接客マナー、コンプライアンス意識、事務処理能力、販売スキルと総合的に身につくため、サービス業や販売業での転職に有効活用できるところです。
2:カウンター営業
販売・営業ではあるが、カウンター営業のため、飛び込み営業が無いところです。
また、ノルマも無いと聞いていたため、営業の中でも比較的緩いのではないかと思っていた。
3:社風
仕事にやりがいは求めないが、きっちり数字は出すところです。
体育会系ぎみではありますが、垣根がほぼ無いというサークルっぽさが自分に合うと感じました。
実際、ごく一部の人を除いては、立場に関わらず意見を言い合える空気があり、報連相がしやすかったです。
前職の詳細
- 業種:サービス系
- 職種:販売・営業
- 従業員規模:1001名~
- 年収:400万円~500万円未満
- 役職:特になし
- 雇用形態:正社員
- 在籍期間:2年未満
前職の業務内容
- 携帯電話購入の機種選定…利用者の要望を可能な限り引き出し、予算と利用方法に合った機種の提案
- 利用プランの見直し…現在の利用プラン(主回線や代表者であれば家族全員分)を確認し、無駄や提案できるサービスの提案営業
- 新規契約…乗り換えや家族への契約提案営業
- 解約
- その他名義変更などの事務手続き…契約者、来店者、利用者、口座契約者などを確認し、必要書類の有無を確認、その後手続き
- 関連サービスの提案営業
- 固定回線の提案営業
- 付属品やセキュリティサービスの提案営業
- 故障端末の切り分け、預かり、返却
「戸村」さんの転職のきっかけ
1:ワークライフバランスを重視したため
業務内容・来客者数とスタッフの人数が見合っていないため、1人当たりの就業時間は全員月45時間が当たり前でした。
その間の休憩は、1時間の昼休憩のみで、受付が終わったら即次の受付の繰り返しで疲弊した。
休みは単休がメインで、休んでも休んだ気にならない。顧客も2~3時間待たされているため、イライラしている方が多く、かなりストレスが大きかったです。
多少給与を下げてでも、ストレス負担が少なく、自分の時間が持てる仕事がしたいと考え、転職を考えました。
2:前職で出世したいと思えなかったため
出世すればするほど、仕事が複雑になるのは当たり前だが、拘束時間が長くなることが気がかりでした。
社風の関係で、店長や副店長になると、飲み会も仕事の一環(自分の部下を支部長に売り込んで、出世させてやるため)になっており、退社後も日付が変わるまで付き合いがありました。
「戸村」さんが転職活動で重要視していたこと
1:生活していける月給
一人暮らしのため、万単位の貯蓄をしても生活費に困らないかどうかが気になりました。
2:定期的なベースアップが見込める
やるならきちんと評価をもらいたい。初任給が低くても、上がっていく余地があるかを考慮しました。
3:見込み残業やサービス残業が無い
やるならやった分だけきちんと支払いを行う会社を求めました。
4:月平均の残業時間が20時間以下
残業自体は嫌ではなかったが、過多だとつらいと感じたためです。
5:通勤時間
可能であれば、片道30分圏内が理想。天候や震災で公共交通機関がストップしても、家に帰れることを考えました。(また、睡眠時間を確保したかった。)
6:業務内容
自分がやっていて苦ではないか、それで稼いでいて罪悪感がないかを考慮しました。
「戸村」さんの転職活動の進め方
マイナビ転職などの転職サイトやマイナビエージェントなどの転職エージェント、ハローワークを活用しました。
エージェントや友人と相談し、自分の仕事に対して求めるものをまとめ、優先順位をつけていき、その後、それを軸として仕事を探していきました。
エージェントからのメールは、量が多くて混乱するため、あまり頻繁には確認しなかったのですが、基本的にはサイトで検索をかけて探しました。
また、ハローワークで検索したのは2回だけで、面談などは利用しませんでした。
かなり件数を絞って応募したため、総応募数は少ないです。
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転職活動状況
在職中or退職後:退職後
応募社数:10社未満
内定社数:1社
転職活動開始:2019年4月頃
転職活動期間:2ヶ月以内
転職先の入社日:2019年5月頃
転職活動の苦労や工夫したこと
1:モチベーション
前職で疲弊していたため、在職中の転職活動は行わず、退職後に活動しました。
休みの期間を決めていなかったため、ズルズルと無職期間が長引き、一向に転職活動へのモチベーションを上げられなかったです。
2:活動資金
退職から2ヶ月後に活動を開始したため、生活のための貯蓄がかなりギリギリでした。
そのため、内定先に不安があっても、このまま活動を続けて生活費が尽きることの方を恐れて、活動を切り上げてしまいました。
3:優先順位の決定
業務内容へのポジティブな(やりがい、好きなことなど)要求条件が少なかったため、何をどこまで求めるか悩みました。
「戸村」さんが転職先を選んだ理由
1:残業なし
見込み残業が無く、就業時間が短い。そのため、退勤後の時間に余裕がある。前職は残業代はつくが、毎月36協定ギリギリ、もしくはオーバーする勤務時間だったため、時間に余裕が欲しかったです。
2:営業を行わない
前職は1件5~200時間の受付を、途中休憩なし(不定期な昼休憩のみ)で行い、その間あらゆる商材をどう売り込むかを考える必要がありました。
現在は営業はなく、与えられた仕事をこなすことがメインのため、心理的負担が少ないです。
転職後の詳細
業種:その他
職種:事務
従業員規模:101~1000名
年収:300万円未満
役職:特になし
雇用形態:正社員
転職後の業務内容
1:産業廃棄物の計量
他社から持ち込まれた産業廃棄物を計量し、伝票を作成します。
まず、持ってきたトラックの総量を計測し、荷下ろし後の空車を計測、差分から持ち込み量を計測し、専用ソフトで伝票作成。その後、持ち込みドライバーに伝票を渡していきます。
2:伝票整理
処分された産業廃棄物の伝票を各社に送り、一部自社で保管。処分完了後、各社に請求を行います。
3:営業事務
営業の書類整理や送付など。備品管理も行っています。
4:来客・電話対応
お茶出しなど。
「戸村」さんの転職は「失敗」だった
希望条件をあまり満たしていないためです。
特に、会社のコンプライアンスへの理解が低く、営業はサービス残業が当たり前、風通しが悪く相談がしづらい、無意味な作業と分かっていても怒られたくないがためにやるといったことがあまりにも多いです。
ベースアップも無いに等しく、勤続年数の長い人より、最近集められた人の方が雇用条件が良いです。
それも本社経理部にはあまりよく思われておらず、手当に削減が入ってしまった。
成功と感じるのは、業務内容が圧倒的に楽になったこと、残業時間がほぼ無いことです。
「戸村」さんの転職を振り返っての感想
転職したこと自体に後悔は無いが、活動内容には後悔が多いです。
1番は活動資金だが、転職するならこうしなきゃとか、これは社会的に見てあまり無い条件だからきっと無理だとか、余計なことに縛られてたと感じます。
業務内容は圧倒的に楽になったが、職場環境(社全体の社風)が悪いので、近いうちに再転職するつもりでいます。
得たものとしては、自分が仕事に求めるものを理解できたことと、次回転職時の方向性・モチベーション(現職に対しても)があります。
転職活動も勝手が分かったため、良い経験ではありました。
「戸村」さんの今後の目標
現職が、事務としては特殊な専門性を持っているため、このスキルを極めて身に付けたいです。
次回転職先は、ITスキルが求められる業界を見ているが、方向転換した際や、その他何かで役に立つと考えています。
また、現職在職中にお金を貯めて、貯金を増やしたいです。
ITスキルは全く無いため、在職中にプログラミングについて勉強し、転職時にポートフォリオのようなものを提出できるくらいには能力を高めていたいと考えています。
ウェブ系にするか、言語は何にするか、といった具体的なキャリア展望はまだ決まっていないため、それもしっかり考えていくつもりです。
「戸村」さんから転職活動中の方への一言アドバイス
1:転職へのモチベーションがあるなら、すぐに動く
私の場合、モチベーションがゼロの時は何もできないですが、こればかりは自己啓発しようもないなと感じました。
とにかく、モチベーションのある内にすぐ行動に移して、自分が仕事に何を求めるかを考えながら求人を見ていると、優先順位が整理されていきます。
2:自分が納得できるまで活動する
活動資金が少なくなると、妥協せざるを得なくなってくる。資金の確保は大事です。
3:志望企業は絞り過ぎず、多少気にかかるところも受ける
あまりにも手当たり次第だと、交通費や時間、モチベーションが無駄になります。
絞り過ぎても、「ここ以上に良いところは無いのに落ちた」と落ち込んでしまうので、そこそこの志望度でも受けて、持ち駒を増やすと心理的に余裕を持って活動できます。